センスを言葉で表現するのはむずかしい。
感覚や感性によるところが多そうだ。
よくセンスがいいね、なんて言われることもあるけど、数
値化された基準があるわけではないので恐縮と謙遜するし
かないし、特別意識して磨いているわけでもない。
遺伝や育った環境や性格、どれもしっくりこない。
ある本には知識を状況に合わせて最適化することだと書い
てあったのは腑に落ちた。
何かを決める時、自分の中に選択肢が多ければ多いほど組
み合わせも掛け算になるので、どれが一番適切なのか導き
やすくなる。
選択肢を増やすということは知識の量を増やすということ。
その上、自分は何をセンスがいいと思っているかをよくよ
く知ってないといけない。
でもそれだけだと歳を重ねている方が有利になってしまう。
子供や若者にもセンスがいいなと思う場面に出くわすから
一概に知識の量だけとは言い切れないような気がする。
個人的な見解では、知識があることを前提に”実体験”と
”思考量”も加味した方がいいと思っている。
実体験は言わずもがなで過去の失敗があるからこそ次に活
かそうという気持ちになれる。
思考量は普段から何を考えているか、何を見ているか、ア
ンテナを常に張っておくことが潜在的に記憶に残っていて、
いざとういう局面でアイデアが出てきたりするもの。
それらが複合的に絡み合ってこそセンスが発動するのでは
と考える。
それでもセンスはやっぱり言葉では説明しきれない概念だ
から、つくづく人間は高性能な生きものだなあと感慨深く
なる。