小さな社会

ほとんどの人が誰かと一緒に仕事をするという環境の中で、いつも顔を合わすような相手との関係性で職場の雰囲気は作られていく。
飲食とはいえ会社員として組織に属していた時期もあったので、ある程度しかわからないけど、その場の人間関係というのはよくも悪くも影響を受けてしまうし与えてしまう。
こればっかりは入ってみてわかることで運的な要素も大きい。
特に初めての職場は比較対象がないので自分の中に基準ができあがる。
独特のルールや文化がそれぞれの職場にできていて、好むこと好まざること、自分の采配で変えれないのは下手したらストレスにもなりうる。
人目を気にしたり噂話が蔓延していたり、仕事に集中できなかったら本末転倒になってしまう。
今はコンプライアンスが厳しくなっていて、言葉選びに慎重になりすぎて言いたいことが言えない雰囲気になっているとよく耳にする。
多様性や包摂性は果たして綺麗事ではないのか。

ごはんとの関わり方は人それぞれ。
食に関心のある人から、コンビニのごはんでじゅうぶんな人まで。
食は人間にとって欠かせないものであるけど、時間がどうしてもかかってしまう。
考える時間、作る時間、片付ける時間。
今は簡単で便利なものが溢れすぎて、その時間がついつい”めんどくさい”という感情に置き換えられていく。
自分も料理の仕事に携わっておきながら、食事はなるべく簡単に済ませたかったりする。
かける時間がもったいないと思っていたりする。
時代のせいにしていいのか、自分が悪いのか。

そんな職場をめぐる食と人間模様のおはなし。
フィクションとはいえ、いろんな価値観の人がいるもんだ。

関連記事

  1. 食はノンバーバル

  2. 違いを知る

  3. 不安としあわせ

  4. あいだにある気配

  5. 若い世代にいい影響を

  6. 子供に伝えれること