よく生きること

幸せの定義は実に難しいものです。
基本的には人それぞれで違っていいのですが、現実は多くの人がわかりやすい幸せを求めていると思います。
お金、名声、容姿、結婚や恋愛、家族など、それらをいいものにすることが幸せの指標となっている傾向があると思います。
何も間違っていることではないですし、周りの多くの人がすごいだとか羨ましいだとか認めてくれるので、それらを手に入れようと努力するのは自然な流れです。
でもみんなが認めてくれる幸せを求めることだけが、本当の幸せではないとわかっていてもそれが何なのかを具体的に説明するのはとても難しいことのように思えます。
説明したところでわかってもらえないのが関の山でしょう。
例えばフィギュア集めをして眺めていることがこの上ない幸せだと周りに言っても、理解してくれる人は少なそうです。
見方を変えれば自分だけの幸せを見つけられているのことはとても高尚なように思えます。
どこに線を引くかは難しいですが、ギャンブルやアルコールなどに依存しすぎている幸せは注意が必要です。
アイドルのおっかけやゲームに課金しすぎるのも微妙なラインです。
全体から見てマイノリティかもしれないけれど、幸せの種類は人それぞれにあるものです。
夢中になれること、心が動くこと、好きなことに没頭できること。
見つけている人がどれだけいるのでしょう。
決して多くないと思います。
多くの人がわかりやすい幸せを手に入れようとしていて、メディアや社会もそのように動いていていて、周りから認められることを自分の人生よりも優先しているような気がします。

以上の内容は、この名著の感想文にふさわしくないかもしれませんが、著者は50歳くらいで熊に襲われて亡くなっています。
それでもこの本の中には著者の幸福に過ごした時間がぎっしりと詰まっていて、解説に書いてあった「大事なのは長く生きることではなく、よく生きることだ。」という一文に触れた時、確かにそうでありたいと思えました。
心が動く先に向かって一生懸命生きること。
自ずと人生の質が高まりますし、それは誰が何と言おうと自分にとっての最高の幸せです。

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