魚をとるか野菜を育てるか

魚はとるには、魚が集まっている場所さえわかれば意外と簡単です。
でも潮の流れや時間帯や餌の種類などを読まないといけません。
野菜を育てるには、時間こそかかるものの手順さえ間違っていなければ確実に収穫できそうです。
これらの比喩を飲食ビジネスで言うのなら、トレンドやブームを追いかけるのが魚をとる派で、地道に継続してお客さんとの信頼を作っていくのが野菜を育てる派です。
どちらがいい悪いとかではなくて、どちらが自分のやり方に合っているかということ。
周りを見渡せばお店を始めたばかりなのに人気があるとか流行ってるとかを聞くと、比べてしまって羨ましく思う時もあるし落ち込んでしまう時もあります。
その人気の裏には、マーケットを読み、お客様のニーズにあった商品を提供しているので、それもまた難しいのにちゃんと結果が出ていることは素晴らしいことです。
そう思えるくらいには大人になりました。
でもそれだけが成功の形でないことは確かです。
しっかりと日々の営業を大切にして信頼関係を積み重ねていくことも、時間にしか作れない大きな価値だと思います。
派手な露出や飛躍こそしないけれど、自分の作りたいものを自分のペースでできることはこの上なく幸せなことです。
野菜を育てることは時間がかかるし不意な障害があったりと決して簡単ではないですが、一生懸命関わってきた感覚のようなものは何ものにも代え難い喜びの体験です。
魚を上手にとる人を横目に見ながら、水やりを欠かさずに行い続けます。

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