つくることしかできない

クリエイターと言えば聞こえはいいですが、料理を作ることもこうして書くこともクリエティブな作業です。
いろんな職業がある中で、クリエイターを選ぶ人はそうすることしかできない、という側面を抱えているような気がします。
(自分がそうだから)
表現や創造は人間の根源的な欲求で、荒々しく繊細でもあり、生きものとしてのエネルギーを感じさせます。
ところが社会から見ると、その価値はあまり高く評価させません。
ものづくりに携わる職人たちは年々厳しい現実を突きつけられています。
シンプルやミニマルが好まれ、伝統工芸に意味を見出す若者はどれくらいいるのでしょう。
いろんなものがデジタルに置き換えられ、時間もお金も評価もそちらに流れていきます。
そう言ってる自分もその流れに身を委ねている状態です。
単純計算がAIに移行しているように、単純作業をロボットがするようになるのは時間の問題です。
3Dプリンターでステーキ肉が出来上がったり、ロボットがラテアートをしている映像を見かけました。
人間の仕事がどんどん奪われていきます。
クリエイティブの定義まで変わっていきそうです。
ますます人間にしかできない仕事は何だろうと考えさせられるばかりです。
そんなことを思っていると、つくることしかできない人に何かヒントがあるような気がしてなりません。
一番 ”生きること”に近い場所にいる人たち。
心と身体と現実世界がつながっている人たち。
その感性が再評価されるムーブメントが起きたらいいのにと願っています。

関連記事

  1. いらないお土産

  2. 同じ方向を見る

  3. 知ってほしいという気持ち

  4. 職人と偏り

  5. こだわりと経営の調和

  6. 想うことも感謝