そもそも父性とは時代ごとの文化背景で変わるので、これが正解だとは一概には言えなさそう。
特に現代では価値観の移り変わりが早くて、そのサイクルはどんどん加速している。
父性を父親の役割と解釈するなら、上の世代の父性は亭主関白で権威があって仕事だけに集中できる環境だった。
子供が間違った時にだけ叱り、待ってたらごはんが出てきて、偉そうにできる存在。
ところが下の世代の父性は、父親も積極的に家事や育児に参加しないとなんとなく肩身の狭い思いをしないといけない。
共働き世帯が増えて、単純に役割を半分こにしているような感じ。
当たり前がどんどん変わっていくので、結局は適応力が大事になってくるのだと思う。
もう少ししたら男女の役割の立場は逆転してることも十分にありえる。
それでも男女の本質的な特性はおそらく変わらない。
父性なら、子供に対して背中や姿勢を見せて行き先を指し示す存在だし、母性は安心して帰れる場所で守ってくれる存在になる。
翻って自分の体験で考えてみると、幼少期には男たちは待ってたらごはんが出てくる風景を見てきたし、帰りを待って揃ってごはんを食べる、それが当たり前だと思っていた。
自分が結婚をしてみると、ちょっとは手伝ってよと言われ、みんな揃わずともごはんを食べはじめることに戸惑った。
当時は(今も)未熟だったので文化の違いをなかなか受け入れられなかったと記憶している。
今振り返るとそんな不甲斐なさもあって父性を全うできたなんて思ってないし、いまだに後悔している部分もたくさんある。
もっと父親としてこんなことをしてあげたかったとか、この場面ではこう言いたかったとか、思い出せばきりがない。
それでもみんな等しくはじめて親になるので、完璧な父性や母性はありえないと思う。
子育てに正解がないと言われるように、親にもきっと正解はない。
みんな間違えて苦悩して改善を繰り返し、互いに成長していくのが人間という生きものの楽しいところ。
質問の答えとしては、父性はとても感じている。
その役割を全うできてるとは到底思えないけど、子供に対して胸を張り誇りを持てることは本質的な人生の目標でもある。
*何か考えてほしいテーマがあれば気軽にお声がけください。
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