適していることがすべて

何事にもいいところよくないところがあると思っていて、完璧なんてものはどこにも存在しない。
今は特に大企業でもGAFAでも一生の安定は保証されなくなってきている。
果たして成長することがいいのか。
規模を拡大していくことがいいのか。
多くの人がそっちに向かうけれど必ずしもそれが正しいとは言い切れないと常々思っている。
大きいことのデメリットは、守るものが増えて身動きが取りづらいのと、意思決定に時間がかかってしまうことなど、その時の状況や環境で不利になることは十分にありえる。
なので大きいことも小さいことも、メリットもデメリットも等しく備わっていて一概に善悪の基準でははかれない。

これからどんな時代になっていくのかを想像することで、どの大きさが適しているのかをある程度の予測はできると思っている。
時代や社会を構成する因子はたくさんあって、それが複雑に絡み合って変化していく。
その因子は技術、経済、お金、人口動態、人間の意識など数えきれないほどあって運とかタイミングの要素も含まれる。
歴史を見ると人間というのは不思議と何か悪い大きな出来事がないとなかなか変われない。
日本の大きな転換点は、明治維新と高度成長期でいずれも痛い目にあったことで復興している。
最近では、大震災やコロナをきっかけにたくさんの人の考え方を改めさせて、行動様式も変えているような印象を受ける。
実際にコロナ禍を経験して自分自身の考え方も大きく変わった。
やっぱり今しかできないこを今やっておきたいし、これから変わる未来に対してしっかり準備をしておきたいと思うようになった。

個人的な予測だけど、これからは小さくて小回りがきいて変化にすぐ対応できる方が有利になってくると思う。
事実、飲食店のオーナーシェフはスッタフを使わずにオンオペで、自分の納得のいく料理をわかってもらえる人にだけ提供するスタイルに移行している人が増えている。
飲食に限らずどの業界も縮小に向かっていくのでは。
ただ多くの人が拡大していくことがすごいと思っているので、縮小だとどこか悪い印象を与えてしまう。
それはきっと錯覚で、いいも悪いもなく環境に適したものだけが生き残ってるだけにすぎない。

*何か考えてほしいテーマがあれば気軽にお声がけください。
質問フォーム

関連記事

  1. 体で覚え、心で作る

  2. 味の記憶

  3. 忙しさについて

  4. 風通しのいい哲学

  5. 私の人生にあなたがいてよかったと互いが思えるような関係を

  6. 返事が遅い人