デリバリーでお客様のご自宅に行く機会が多くなった。
数軒分をまとめて作らないといけないから、
出発前はバタバタするけど、いざ車に乗り込むと
夕方の風はまだ気持ちよくて、
太陽の角度もちょうどよくて、
見たことのない街並みを見るのも、
お客様のお家を見るのも、新鮮でおもしろい。
夕方の時間は家の前で遊ぶ子供たちを見ると穏やかで
お母さんたちを見ると、どこかせわしなく
ありふれた風景と日常がそこにある。
オシャレで可愛い家や、きらきらした車、
はしゃぐ小さな子供たちに、犬の散歩さえも優雅で
宝塚は坂も多く、高台から眺める夕日に染まった街や
澄んだ空気は、幸せを代表するかのようなワンシーン。
飲食業界に身をおいてるものとして、
帰りなんていつも遅くて、子供と接する時間も短くて
そんな世界が綺麗で美しくて羨ましかったり、
比べたり、憧れだったりする時はどうしてもある。
いい嫉妬は成長するための原動力にもなる。
でも、その世界は必ずしも正解ではないし、
なにも豪邸や外車だけが象徴ではないし、
ないものねだりかもしれないし、
幸せの尺度は人によって様々だと思うから、
メディアが促す幸せのロールモデルに流されず、
自分に合った幸せを見つけることが大事だと思う。
周りの目や、大きな流れに逆らうのは
とてもむずかしいけれど、探してみると
気づいてないだけで、以外と身近にあったりするもの。