感情の抽出

最近はお客様に閉店を惜しまれる声をたくさんいただく。

有り難いことに、同時にお礼や励ましや応援の声も。

4年半という歳月は、お客様の子供を見ていると、

その体の成長っぷりに時間の長さを実感するし、

料理の内容を見るとあまり変わってないなと感じる。

悪く言う人もいるから、引っ張られてしまいそうだけど、

お店を好きで応援してくれる人の声を聞くと、

やっぱり心地よくて期待に応えてあげたいと思う。

自分自信の心境としては、クリスマスやお節を控えてる

年末のプレッシャーは毎年のように気を張るものだし、

次のやりたいことの構想や準備で、頭はいっぱいで

感傷に浸ってる場合ではないのだけれど、

お客様の声を聞くと、今までの軌跡をもっとじっくり

丁寧になぞらないといけないな、と思うに至る。

当たり前に、お客様の利用や応援でお店が存在してこれた

わけなので、やっぱり無碍にするわけにはいけない。

愛想が悪く、不器用な性格にもかかわらず、

好意的に話しかけてくれたり、感謝をしてくれたり、

期待をしてくれたり、信じてくれたりした。

その築いてきた信頼関係は、決してお金では買えない、

時間をかけてこそ得られたものであることは間違いない。

お店をただの食事をする場所ではなく、

店主の思想やプロダクトを鑑賞する場所と捉えるならば、

お店もひとつのアートとしての作品だと思うし、

そうでありたいと願うし、その意味合いで考えるならば、

また次の作品を楽しみにしていてほしいです。

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