時間も短く簡単にできるような料理コンテンツを、
最近はよく見かけるようになった。
女性の社会進出が増えたことで、家事にかける時間も
少なくなっているので、必然のことかもしれない。
いまだに女性が料理をするものという風潮は強く、
いまだに手料理以外は悪だという神話も存在している。
料理が苦手、というお客様の声も実際によく聞く。
誰にでも向き不向きという分野があるもので、
選択肢が多くなった今、苦手で不向きなことに
割いてる時間はきっと苦痛に違いない。
時短料理がもてはやされることも頷ける。
SNSの中の豪華でおしゃれな食卓を覗いては、
そんな風にできないことに劣等感を感じて、
自分を責めることで悪循環に陥る。
周りと比べてしまうことが、そもそもナンセンスだけど、
住んでる環境に依存している限り、
周りと比べないマインドに至るにはとてもむずかしい。
きっと料理というのは、
作っている時の心理状態が味に少なからず影響を与え、
不思議と相手にも届いてしまう。
めんどくさいと思いながら作ると、そう伝わるし、
わくわくしながら作ると、そう伝わる。
結局、作り手が楽しい状態の方がいいに決まってる。
どうしたら気持ちよく料理を作れるか。
むずかしく考えすぎない、おしゃれでなくていい、
たくさんの種類を作らなくていい。
多くの人が商業的な情報に洗脳されている。
商品を買ってもらうために企業は、
あの手この手で努力をして、豊かな暮らしを、と謳い
それにまつわるものを買わせようとする。
楽になる、気取らない、身近にある食材を活かす。
意外と何の料理を作るかは問題ではなく、
作る人が能動的で相手への気持ちさえこもっていれば、
何だって美味しくなるはずだ。