取材を通して他者が見ている世界を知ることで、
自分が見ている世界との違いがわかり、
新しい発見や学びが得られる。
先日すごく腑に落ちた話があったので、
言葉にして残しておくことに。
その方は、無農薬の和綿を使った布団を作っている人の
活動を応援したり宣伝に関わっている方で、
布団の良さをどう伝えればいいかを悩んでいた。
人間は人生の1/3を睡眠に充てているのに、
その質にこだわってる人は少ないように感じる。
最近でこそ良質な睡眠法などの書籍も出るようになって、
意識は高まっているかもかもしれないけど、
時間や体温の管理などの大切さは説かれているが、
布団の材質にはあまり触れられていない。
どんな商品を売るにしても、その良さを知ってもらうには
実際に試してみないとわからなかったりするが、
布団を試すってなかなかハードルが高い。
それに値段もまあまあ高い。6万円だったっけ。
どんなものでも良質なものは値が張るものだ。
ニトリに行けばはるかに安い値段の布団が売っている中で、
6万円の布団を選んでもらうためには、
よほどの訴求力がないととてもむずかしそう。
そこではっとさせられた発言は、
同じ6万円でも洋服や化粧品には抵抗なく使えるのは、
多くの人が外からどう見られるかにお金を使っているよね、
という視点と分析だった。たしかに。
自分の人生の質を高めよういう価値観であれば、
良質な睡眠のために良質な布団で眠ることは、
安いくらいの投資かもしれない。
でもほとんどの人の価値の優先順位は、
外からの評価を気にしたものになっていないだろうか。
長い目で見ると、身体にいいものを食べたり、勉強したり、
いろんな体験をしたり、ストレスのない環境を整えたり、
いい布団で寝たり、自分の人生の内側に投資した方が
将来的にリターンが大きいような気がする。
もちろん人生は損得で計れるものではないし、
考え方や生き方は人それぞれだけど。