言葉を扱うむずかしさ

言葉って便利だけど時にやっかいなものにもなる。

言葉というのは人類だけが生み出した発明で、

それがあることで相手に考えを伝えれるし、

未来にも想いや願いを継承していける。

ここまで進化してこれたのも言葉による恩恵は大きい。

でも国によって言語が違うと、

同じ言葉でも解釈のニュアンスが変わったりするし、

外の言語に当てはまる言葉がなかったりする。

また「りんご」のような具体的な言葉は、世界共通で

理解できるけど、「愛」のような抽象的な言葉は、

国問わず人によってそれぞれの解釈がある。

価値観の違うもの同士が、お互いを理解し合うためには、

特に抽象的な言葉のひとつひとつの解釈を、

丁寧に整理することが必要だと思う。

違いを受け入れるという姿勢を前提に、

譲る部分と譲れない部分の折り合いをつけることは、

人それぞれ育った地域や環境が違うので、

身近な人でさえもむずかしいなと思ってしまう。

相手に考えを伝えるためにも、頭の中にうかんだ感情を

まずは言葉に置き換えないといけないし、その中から

適切な言葉を選ぶセンスもまた大事なこと。

みんなが丁寧なコミニュケーションがとれれば、

あらゆる争いもなくなるような気がする。

人それぞれに言葉の解釈があって、

人それぞれに自分の正義があって、

人それぞれに守りたいものがあって、

よくも悪くも世界は複雑にできているものだ。

相手にわかりやすく伝えるために言葉は便利だけど、

一度言葉にしてしまうと枠ができてしまうので、

本当の意味での正解とは言い切れないと思っている。

それくらい人間の感情はやわらかで掴めないもの。

永遠に解けない謎だからこそ言葉がおもしろい。

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