限られた制約の中で

料理は食材から考える。

滅多に先に料理が決まることはない。

季節のもの、旬のもの、珍しいもの、お買い得な食材に惹

かれる。

都会の大型ショッピングモールより、地方の道の駅や直売

所の方がずっとおもしろい。

適正な量を見越してとりあえず買ってしまう。

それからその食材をどう料理をしようか、何と組み合わせ

ようかと考える。

そんなに大げさなものではないけれど。

決まらない時の苦しさは本当に辛いものだけど、決まった

時や新しい組み合わせが浮かんだ時はとてもうれしい。

制約は時にクリエイティブを生む。

相手に何を食べたいかと聞いて、なんでもいいと答えられ

るほど困ることはない。

ある程度、テーマやジャンルが絞られている方が発想がし

やすくなるというもの。

だから食材を先に買う方がアイデアは生まれやすい。

俳句も短歌もTwitterも文字に制約があるから、その中で

どうしたらうまく伝わるのかを考える。

よくよく考えてみたら今の世の中は制約だらけ。

コロナによる自粛モード、経済の低迷、不確実な未来。

表向きは自由が奪われているように見えるけど、頭の中の

自由は未知の領域。

今持っている手札で自分に何ができるのか。

食材から料理を考えるように、

限られた箱の中で世界観を表現するように、

制約の中から新しい発想を見出していく。

まだまだできることはあるはず。

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