論理と感性のあいだで

久しぶりに人間と将棋を盤の上で指した。

人間て変だけど普段はスマホが相手してくれるから。

ルールがわかるくらいでぜんぜん強くないので、

結果は完敗したけど大人になってやってみると、

将棋からいろいろと感じることがあった。

ゲームとはいえ、これだけすたれずに今でも人気が

あるくらいだから、やっぱり奥が深くておもしろい。

将棋は論理がものをいう。

この手を打ったら次はあの手でいく。

考えうる選択肢を予想しながら駒を進めていく。

そこには確実性の高い方法論があって、

場数をこなした経験や時間と、定石の知識があれば

ある程度は強くなれると思った。

人生というよりビジネスにとても似ている。

考えうる失敗の確率を減らして最善の手を打つ。

最低限のリスクを許容しながら大きなリターンを狙う。

大局観でものを見る目はまさに経営センスのよう。

必ずしも論理ばかりではなく感性も必要だけど、

将棋や経営はやはり論理が大部分を占める。

ぼくは今までの人生をほぼ直感と感性で生きてきたから、

このたび人と将棋を指して論理の大切さを痛感した。

相手は経営で結果を出した人だったから。

人によって論理か感性かのタイプこそあるものの、

お店の運営も経営である以上、論理の部分は欠かせない。

ここは作り手なら誰もが抱いてる葛藤だろう。

お客様に喜んでほしいという気持ちだけでは、

納得のいく経営をするのはけっこうむずかしい。

値決めや原価や経費や販売戦略まで、

論理の部分があってこそ継続していけるから。

論理と感性、どちらも同じくらい大事で、

もう一人違うタイプの人がいるなら話は別だけど、

一人だと両方の性質をバランスよくもっていることが

大切になってくる。

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