売れること愛されること

商売は本当にむずかしい。
クリエイティブも大事だし、経営も大事だし、両方とも大事。
失敗を避ける方法はあるけど成功の法則はない。
人によって場所によって何をするかによって、いろんなやり方がある。
お客様のニーズに応えること、市場を見ること、商品を作ること、はじめて商売する人にはそれらの大切さが絶対にわからないと思う。
実際に体験してみないとわからないことがあるから。
いや、何でもそうだ。
車の運転が座学だけで絶対にできないのと同じように。
世の中が往々にして、きれいなところしか見せないのは経済合理性がはたらくから。
人々の感情を煽り消費をさせて経済を回すため。
行列ができるお店や予約の取れないお店と、店主さんの幸福度は必ずしも一致しないと思う。
人間関係のトラブルを抱えてるかもしれないし、家族や自分の時間を犠牲にしているかもしれない。
人気になるのも大変だし、暇なのも大変で、商売は本当にむずかしい。
お客様からの期待に応えてばかりでは方向性がブレてしまう。
自分のやりたいことばかりしていてはお客様は離れてしまう。
要は自分がどうありたいか、お店がどうありたいかの優先順位がしっかり定まっているかどうか。
商品もただ売れるだけではやっぱり物足りない。
その裏側にどれだけ気持ちをのせれるか、物語を見せれるか、人を含めて愛してもらえるか。
意外とどんな消費行動も物そのものではなく、意味や観念のやりとりをしていると何かの本に書いてあった。
商売の本質はどこまでいっても、人と人との感情のやりとりだなあとつくづく思った。

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