考え方のひとつ

ベジタリアンという言葉はとても奥が深いです。
おそらく考え方は人それぞれで、ただ野菜が好きな方もいるだろうし、動物愛護の観点を持ってる方もいるだろうし、社会の在り方から見ている方もいるでしょう。
その歴史から見る限りベジタリアンの本質は”思想”だと思います。
写真の本は1988年出版ですが、書かれていることは現代社会にも通ずることで、ベジタリアンから派生することを辿っていけば原発や食品添加物や大量生産大量消費などの問題と大きく関わっています。
シンプルに畜産にかかる土地や肥料のコスト、牛のゲップに含まれるメタンガスによる環境汚染(乗り物から排出される温室効果ガスの総量と同じ)、他にもいろんな未来へのリスクを背負ってまで人間は肉食を楽しんでいるわけです。
ちなみに人間と家畜を除く野生動物の割合は全体の4%です。
遡ればもっと昔から、このような未来が来ることを予想していた人が様々な運動をしていたにもかかわらず事態はいい方向へ向かっておらず、未知なるウイルスさえ出てきているような現状です。
その大きな流れ、技術の発展、新しいフロンティアを求める人間の欲望はきっと誰にも止められないでしょう。
考え方としては、流れに抗うのではなく与えられた選択肢の中で、自分が納得のいく最大公約数的な立ち位置を見つけることが大切、というのがぼくの意見です。
ぼくはベジタリアンでもないし、かといって肉食でもないし、ストレスなくバランスよく食べれたらいいと願うわけです。
それに食の仕事にも携わっています。
ただ知れば知るほど理解は進むので、長生きする時代に健康は気をつけたいし、添加物は極力摂らないですし、お肉も頻繁には食べません。
無理して”ベジタリアン”や”ヴィーガン”などのカテゴリーに入らなくてもいいのです。
自分のできる範囲でできる行動を選択する。
そんな自由が与えられているくらい現代が豊かである証拠です。
自分の世界観を相手に押し付けるのではなく、相手の意見に肯定も否定もしない。
いろんな考え方があることを認め合えればきっといい社会になります。

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