自分の適性の見つけ方(質問回答編#2)

何に幸せを感じるかも、目標の定め方も、夢の持ち方も、誰かにアドバイスを求めたとしても、そもそも自分のことをよく知らないと何も始まらない。
ところが自戒も込めて、ほとんどの人が自分のことを自分でよく理解していないように思う。
人間は生まれた場所、養育者の人格、周りの関わる人次第で、どうしても環境の影響を多分に受けてしまう。
自分がどんな性格で何に向いているかは、血液型や星座や占いなどでざっくりと分類されるものの、少なからずその結果に影響を受けている。
A型だからと言って全員が几帳面だとは限らないし、その類いはしっくりくるいい結果を思い込んでるだけに過ぎなかったり。
何にも染まっていない自分を持つことは大人になっていく過程で否応なく失われていく。

それでも自分を知るためにできることは何よりも行動だと思う。
少しでも関心があるならまずやってみる。
自動車の乗り方が座学だけではわからないように、実際に身体を動かして体験してはじめて習得できるもの。
だからと言って時間とお金の資源は有限なので何をするかの選択はむずかしいし、人間の防衛本能から将来の失敗や不安もよぎるので、勇気の問題でもあるかもしれない。
行動の先に出た結果がたとえ思っていたのと違うかったとしても、それが違うとわかったことに学びがある。
むしろ違うことがわかった積み重ねの先にしか本当の自分の輪郭が現れないのだと思う。
絵を描いて色を足していく作業ではなくて、彫刻をするような感覚。
多くの成功者の共通点にたくさんの失敗ストーリーがあるのはきっとそういうことだ。

あと自分の適性を理解するには、要素分解することも重要だと思う。
料理をすることが好きの中にも、作る楽しさや、相手に喜んでもらう喜びが含まれているし、もっと深く掘り下げれば野菜を切るのが好き、ただコミュニケーションツールとしての料理があるなど、いかに具体的に細分化して言語化できるかで自分が何を好きなのかの解像度が上がる。
例えば作ることが好きだとわかったとして、そこから抽象度をあげて転用すれば、作ることそのものが楽しければ料理以外でも通用するはず。
これらは動作や行為を要素分解しただけであって、他にも大切にしたい価値観を並べて優先度をつけていくだとか、いろんな軸で考えることはできそう。

結局、自分と向き合う時間が必要で、だれかとの対話の中で発見することもあるけれど、なにより一人の時間が重要になってくると思う。
それに時代や社会の在り方でも人の考え方や職業は変わっていくので、情報のキャッチアップとそれに適応した柔軟さも欠かせません。
自分の適性の見つけ方は、行動と内省が答えでしょうか。

*何か考えてほしいテーマがあればお気軽にお声がけください。
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