学生、社会人と人生のステージで自分の属しているコミュニティは常に変わっていく。
大人になっていくにつれ職場、家庭とその環境は固定化はしていくものの流動的ではある。
いわゆるSNSのない時代なら、何においても卒業というタイミングでコミュニティから出てしまえば、互いの関係性は疎遠になったもの。
その後の近況を知るきっかけは、噂話か年賀状くらいだったように思う。
ところがSNSという言葉がこれだけ浸透してきたことで、すぐ手元には今までに自分の属してきたコミュニティが脈々とつながったままの状態になっている。
知り合いの近況はリアルタイムでわかるし、コミュニケーションもすぐに取れる。
積み重なっていく情報、折り重なっていく関係性、それが果たしていいことなのかどうかは今のところわからない。
つながっている安心感をもたらすこともあれば、めんどくさい時もあるだろう。
デバイスさえあればすべての人が発信できる権利を持てたとはいえ、みんながみんな発信するわけでもない。
まだまだ内向的な人にとってソーシャルでネットワークな場に対して苦手意識を持っている人が多いだろう。
根本的には自分の人生を生きたらいいので他者に向けて発信する必要性はない。
それでも発信、もしくは(いいねボタンなど)反応があるということで、誰かを安心させている、という効果はあるように思う。
生きているということが確認できるというか。
物理的に距離が離れていて、もう会うこともないであろう人に対しても、SNSを通じてその存在を身近に感じることができるというのは、もはや今までになかった新しい感覚なのではないだろうか。
でもその感覚はデジタルネイティブの世代にとったら当たり前なこと。
世界の見え方は世代によっても変わっていく中で、その事象が増えスピードは加速しているので、互いを理解するという姿勢はこれからもっと求められていくように思う。