優しさの加減

優しさは男女ともに異性に求める人気の性質だと思う。

優しさとは、気遣いや配慮、思いやりといったニュアンスでしょうか。

その背景には相手が自分のことだけを考えてくれている行動や姿勢というフカフカしたあたたかいものにうずくまれるような感覚なのかもしれない。

誰しも認められたい、必要とされたい、が人間の根源的欲求であることが窺える。

しかし優しさは多すぎても少なすぎてもよくない。

優しさを与えすぎると相手はそのことが当たり前となってしまい、優しさを優しさと感じなくなってしまう。

基準値が上がってしまうと他の環境に属したときに違和感さえ生まれてしまう。

先回りして行動することが本当に善なのかの線引きはとてもむずかしい。

よく子育ての場面で、危機を回避するために大人が手を差し伸べすぎるとかえって子供自身の考えて対処する能力を奪ってしまうように、与えすぎることは優しさだとは思えない。

だからといってほったらかしにしすぎるのもまた違う。

優しさが少なすぎるのも問題で、自分のことにしか関心がない人は世の中に多くいる。

釣った魚に餌をやらない現象があるように、優しさを手段として使う男性が多いように。

また性質的に優しさや配慮の足りないことがあるので、一概にだから駄目な人間だと言い切るのもまた違う。

そのような人は他の性質が長けているかもしれないから。

いずれしても優しさは人気の性質なので、人との距離をはかる際に重要な指標となるのは間違いない。

優しさは加減が大事だけれど、対象となる相手の受け取り方や感性次第でも変わってくる。

だからといって相手によって使い分け、コントロールするのもまた主導権を握っているようで気持ち悪いので、結局は飾らないありのままの優しさで人と接すればいいのだろう。

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